「学問発見講座」が実施されました。

平成241116日(金)に、2年生を対象に「学問発見講座」を実施しました。この講座は、大学から先生方をお招きし、学部・学科に関する講義や研究の内容紹介などをしていただくことで、進路選択に向けて生徒の意欲を高めていくことをねらいとして毎年行っています。本年は12分野の先生方から、学部や学科、研究内容等について専門的で高度な内容を興味深く講義していただきました。

講 座 の 紹 介 講座の様子


 @人文学   大阪大学 言語文化研究科  中村 未樹 先生

現代のイギリスにおける多文化主義についての変遷をこと細かに説明していただきました。

(生徒の感想から) イギリスの多文化主義についてということで、「難しい内容かな」とも思ったけれど、実際に講義を受けてみると、とても分かりやすく教えていただき、すんなり理解することができました。この講座を受けて、前まではあまり意識していなかった外国文学や異文化に興味がわきました。歴史が好きなので、それも考えて、大学や学部選びの参考にしたいと思いました。

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 A教育学  福井大学 教育地域科学部  熊谷 高幸 先生

発達障害、自閉症について、個人差という観点から説明いただきました。

(生徒の感想から) 今まで「自閉症」という言葉は聞いたことがあったけれど、詳しくは知らなかったので、今回お話を聞けてとても良かったです。現在は、iPadなどのコミュニケーションツールも開発されて、社会全体で支えられるようになったのはとてもよいことだと思いました。自閉症の人たちを、周りの人ができるだけ理解することが大切だと感じました。

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 B心理学  筑波大学 人間学群 心理学類  佐藤 有耕 先生

青年期の友人関係の発達を通して、心理学の研究を紹介していただきました。

(生徒の感想から) 心理学は以前から興味がありましたが、大学卒業後の進路にとても不安を持っていました。しかし、佐藤先生の講義を受けてその不安もなくなりました。青年期の友人関係の話は非常に興味深ったです。私の体験で、自己嫌悪に陥ることが多かったのですが、先生のお話から、自分自身を見つめることから始めればよいことを知り、楽になりました。将来、人と関わる仕事がしたいので、心理学を学びたいと思いました。

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 C法学   新潟大学 法科大学院  西野 喜一 先生                          

「法学」という学問が、「正義とは何か、どうすれば正義が実現できるかを、熱い情熱とクールな技術で追求する学問」であることを、説明していただきました。

(生徒の感想から) 西野先生のお話は、とても分かりやすく、時にはユーモアを交えた素晴らしいものでした。「車馬通行止め」の例から「目的に合わせた解釈の大切さ」を知ることができました。大学で学んでゆくのが非常に楽しみになりました。

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 D経済学  福井県立大学 経済学部  工藤 進 先生

アメリカの民主党、共和党の政策の違いと日本への影響について、幅広い知識を得ることができました。

(生徒の感想から) 工藤先生の講義は、経済学からみたアメリカ大統領選挙という内容で、政治や経済の面からアメリカについて考えることができました。大統領選挙を通して、今のアメリカが抱える問題点やその解決策がよく分かりました。国内だけでなくイラク、アフガニスタンの紛争や、対中国政策などグローバルな視点で見ることができて良かったです。

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 E医学(外科) 福井大学 医学部第1外科  飯田 敦 先生

低侵襲外科治療と内視鏡外科手術の変遷と現状などを学ぶことができました。

(生徒の感想から) 藤島高校出身の先輩が世界で活躍し、社会に大きく貢献する方であることを知り、嬉しく思います。腹腔鏡下手術の映像を見て、その難易度の高さと、出血の少ない素晴らしい手術であることを知りました。まだ女性の外科医は少ないようですが、この講座を受講して、是非目指したいと思うようになりました。

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 F医学(内科) 福井大学 医学部第3内科  橋 貞夫 先生

遺伝子病と動脈硬化症の実例を通して、医師の仕事の断片を知ることができました。

(生徒の感想から) 動脈硬化症について、仕組みまで詳しく説明を聞くことができて、とてもおもしろかったです。専門的な内容も分かりやすく説明していただけて、少しの時間でしたが、大学生になれたような気分でした。医学の専門的なところをのぞけたので、将来の進路選択の参考になりました。ありがとうございました。

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 G薬学  金沢大学 医薬保健研究域 薬学系  松尾 淳一 先生

新しい薬はどのようにして作られるのかを分かりやすく説明いただきました。

(生徒の感想から) 薬学への進学を希望しているので、今回の講義はとてもおもしろく、薬学に対する関心が高まる、有意義なものでした。始めに「薬は有機化合物」と言われたとき、今学んでいる化学の延長上であることを再認識し、今までの薬に対する遠いイメージが急に近いものとなり、難しい化学式でさえ手が届きそうと思うほどにまでなりました。。

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 H物理工学  名古屋大学 大学院工学研究科  河原林 順 先生

放射線検出器とその応用について説明していただきました。

(生徒の感想から) 今回の講義で、放射線検出器の構造は思いのほか単純であるのに、その検出の精度が正確だったので驚きました。活用分野も、医療分野だけかと思っていましたが、考古学や地学の分析など、様々な分野で応用が利くことを知りました。先生のお話から、好きなことだけを勉強するだけではなく、幅広く、いろいろなことをバランス良く勉強することが大事だと痛感しました。

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 I
社会基盤学  東京大学 大学院工学系研究科  東畑郁生 先生

社会の基盤となっている土木建設について説明していただきました。

(生徒の感想から)東畑先生は、歴史・考古学・シルクロードの横断など様々な趣味をお持ちで、とてもおもしろく、参考になるお話を聞かせていただきました。先生の土木(社会基盤学)のお話を聞いて、将来を見据え、考える工学には、ただ真理を追い求める理学とはひと味違うおもしろさがあると感じました。昨年の東日本大震災も含め、これからさらなる「工学」の必要性が感じられた講義でした。

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J
建築工学 東京工業大学大学院総合理工学研究科 元結正次郎 先生

建築におけるコンピュータ・シミュレーションについて説明していただきました。

(生徒の感想から) 先生のお話から、「建築」というものが、ただ建物を造るのではなく、美しさ、安全性、快適さをしっかり理論的に考慮したうえで建設されていることを改めて実感することができました。そのために必要な知識や計算などに触れられたことも、とても参考になりました。将来、建築に関わる仕事に就きたいと考えているので、そのための広い視野を持てるようになりたいと考えています。

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 K情報工学 名古屋工業大学 大学院工学研究科 北村 正 先生

音声の情報処理を通じて、聞く、しゃべる、見分けるコンピュータ−について説明していただきました。

(生徒の感想から) 今まで、機械から声がしたりすることを当たり前のように受け入れていたけれども、今回、先生のお話の内容は、人工的に声を作る方法など新しく知ることばかりでした。また、多くの経験や実験を通して、音声や人の動きをコンピュータに取り込み、情報を処理することで、私達の生活がより快適になっていることが分かりました。

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平成24年度

学問発見講座