ヒトデ博士藤高に現る! ( 04.12.24 )

 博士号、それは大学院の博士課程を修了し、かつ論文の審査・試験に合格しなければ手に入らない研究者として名誉な称号である。もちろん取得には大変な苦労を要する。しかし、それほど大変な博士号を教員の仕事をしながら得た人が本校にいた。生物科の富永先生である。今回先生から詳しいお話を伺うことができた。
 5年前恩師の先生に誘われたのをきっかけに、研究は始まった。先生が博士号をもらった研究の題材は、クモヒトデ。これはウニをすみかに雄と雌が口を合わせて抱き合っているという面白い性質を持っている。しかもとても貴重で、何と世界に3種類しかいないそうだ。さらに元々は深海で生活する生き物であるため研究はとても困難だったが、先生は偶然敦賀湾の浅瀬で発見、多方面からの調査を行うことができた。結果を簡単にまとめると、クモヒトデはウニを出会いの場として利用し、個体数が少ないために受精効率を良くしようと雄と雌が抱き合っているということだ。
 研究中先生は大変苦労され、密猟者に間違えられたこともあった。原発を警戒するための警備の中、夜の海に潜る1人の男。普通に考えて、これはあやしい。誤解は解けたそうだが、一時的とはいえ先生には密猟者のレッテルが貼られてしまった。
 最後にこれからの自身の研究について尋ねると、「博士号を取ることが最終目標ではない。これからは、自分が得たノウハウを生物部のみんなに伝え、研究を続けていきたい」と力強く答えてくれた。研究者、富永英之は次の頂を目指している。